パオロ・ソレンティーノ監督による2013年のイタリア映画『追憶のローマ』(La grande bellezza)は、第71回ゴールデングローブ賞では外国語映画賞を受賞しました。さらに第86回アカデミー賞では外国語映画賞にはイタリア代表としてノミネートに至っています。
新しい目でローマと見ることができるこの傑作映画の日本公開(2014年イタリア映画際かな?)を待ちながら、あまり知られていないローマを歩いてみました。
1日目2012/06/10
ローマの人に言わせると、ローマに到着した瞬間にPompiのTiramisùを食べに行くべきです。
1960年からティラミス専門店であるPompiでは、クラシックのティラミスはもちろん、イチゴ、チョコバナナ、ピスタチオの味なども楽しむことができます。
値段は少し高いですし、常に混んでいて長いあいだ並ばないといけませんが、世界一のティラミスといわれているだけあって価値があります。
洋服から食器にかけて、何を探しても簡単に見つかる少し変わった市場。屋台の後ろにはプロの商人ではなく、一般人が立っています。中古ものがほとんどですが、ブランド品が多く揃っていてここでの買い物はお得です。
毎週日曜日に行われていますが、朝早く行ったほうがいいです。雨の日に早めにしまってしまうことがあります。
入場券あり。
1890年に牛乳店としてオープンして、1900年からローマの一番有名なGelateria(アイスクリーム専門店)です。
現地の人や観光客で常に賑わっており、結構並ぶ必要がありますが、行き甲斐があります。
「化け物の家」とも呼ばれているこの建物は16世紀にFederico Zuccariによって設計されました。
化け物の大きな口は大門や窓になっていますが、訪問者を驚かせる化け物と対照的になかには素晴らしい庭があったという。
2日目2012/06/11
ローマの一番美味しいカフェといわれているSant'Eustachio il Caffè。
1939年からespressoをつくり続けてきたこのカフェで20分も並ぶことがあります。
espressoはもちろん、monachella(モナケッラ、チョコレートと生クリーム入りのコーヒー)はおススメです。
他のカフェと比べると値段は少し高いですが、つくり方は秘密にされているほど独特な味だと。
ローマの伝統的な料理を安く食べられる"Luzzi"です。
コロッセオのすぐ近くというのに、非常に安いレストランです。スタッフはいわゆるromani(ローマの人)だけあって、とても面白い。
ピッツァも食べられますが、せっかくローマにいるのでローマの家庭料理を味わいましょう!
どんな季節にローマを訪ねても、Tevere川に沿って歩いて散歩をするのが欠かせないものです。
ここはSora Mirellaの屋台でローマの一番おいしいカキ氷(grattachecca グラッタケッカ)を味わうことができます。
夏だと20分も並ぶことがありますげ、50年前からも続いているこの店の味は見逃してはいけません。
「旅人の本屋」という小さな本屋さんです。
旅に出る前、旅から帰った後、旅の最中、いつでもこのユニークな店に足を運ぶ価値があります。
独特なガイドブック、地図、旅行記などが揃っており、旅が好きな方におススメの場所です。
店長さんはとても親切な人で、旅に関するおススメを聞いてみてもいいです。
19世紀から伝統を守っている、ローマの一番美味しいパン屋さんです。
Pizza bianca (白いピッツァ)は現地の人のおススメ。そのままはもちろん、mortadella(モルタデッラ、イタリアのボローニャで伝統的につくられてきたソーセージ)入りもとってもおいしいです。
営業時間:7時~14時30分、16時45分~20時
反ユダヤ主義者だったパウルス4世はユダヤ教にはキリスト教を脅かす致命的影響力があると妄信しており、1555年5月にローマのユダヤ人の隔離を命じました。ローマ・ユダヤ人は全員テヴェレ川の左岸に追いやられ、その区域は塀で囲まれました。それはローマゲットーの誕生でした。
Trastevereのすぐ近くにあり、独特な雰囲気を味わいながら散歩できます。
ローマの核心、Trastevere。
昔はローマの庶民が住んでいた地区ですが、現在は夜が若者が集まる場所となっています。
夕方から路地を歩き散歩したり、aperitivo(食前酒)を飲みながらゆっくりしたり、夜は相次いでいるバーで飲む、夜中まで賑わっているTrastevereです。
123年にハドリアヌス帝の廟として建てられたサンタンジェロ城。
古代ローマの他の建物と違い、サンタンジェロ城は一切崩壊したことなく、何世紀の間に変形してきました。2000年もローマの歴史と関わっている建物です。
月曜日は休館
(写真:Andrea Molinari)
ローマの人が通うローマ料理のレストラン。
観光客のなかでも大人気の店だけあって、1時間も並ぶことがあります。予約を受け付けないこともありますので、早めに行って並ぶほうがいいかもしれません。
座ったらゆっくりできません(他のお客さんが待っているため、食べ終わったらすぐ追い出されることもあります)が、ローマの伝統的な料理を味わいたい方におススメ。
Trastevereの大人気のブラジリアンバーです。
ブラジル人女性の店長AnaさんはTrastevereの人気者で、彼女が作るカクテルは行列ができるほど美味しいです。
他のバーと比べるとカクテルの量が半端なくて、値段は割りと安いです。お酒が結構入っていますので、お酒が強くない方は要注意!
Capipesca(桃入り)やCapifrutti(ブルーベリー入り)はおススメ。
3日目2012/06/12
ローマ景色といえば、Pincioから見えるのは一番有名かもしれません。
Pincioほど混んでいるところが苦手、けど素敵な景色を楽しみたい方にはGiardino degli Aranciをおススメします。
エレガントな地区であるAventino丘に位置しているこの公園からサン・ピエトロ大聖堂 はもちろん、ローマの眺望を一望に見渡すことができます。
Giardino degli Aranciの近くにあるPiazza dei Cavalieri di Maltaからユニークな風景を見ることができます。
普通の広場に見えるところですが、門の前に行列を作っている人が目に入ります。なんて、門の鍵穴からサン・ピエトロ大聖堂 を覗くことができます!
ローマの人のなかでも大人気、100種類以上が揃ってあるアイスクリーム専門店Gelateria della Palma。
チョコレート、フルーツというクラシックな味にバジルや生姜の味まで揃ってあり、いろいろとチャレンジできます。
テスタッチョ地区に位置する非カトリック教徒墓地(「イギリス人墓地」とか「プロテスタント墓地」とかも呼ばれています)。
有名なイギリス詩人キーツやシェリー、グラムシというイタリアのマルクス主義思想家などのお墓が並んでいる独特な場所です。
この墓地が1700年代初めに建てられましたが、それ以前、法王領のローマ市内では非カトリック信者の埋葬が認められていなかったため、死者は居住地域から遠く離れたところへ運ばれていました。現在この墓地のある地域は、当時はまだローマ郊外の平原で、ローマ在住の外国人(大部分を占めるのはプロテスタント教徒)を埋葬するのに適した場所として選ばれたのでした。
開園時間:
月曜日~土曜日9:00 – 17:00 (入園は16:30まで)
日曜日、祝祭日 9.00 – 13.00 (入園は12.30まで)
San Lorenzoも若者、とりわけ大学生が集まる場所です。ここにもバーは山ほどあり、どこに入るか迷ってしまいますが、リーゾナブルな値段で美味しいワインを飲みたい方にFerrazza Wine Barをおススメします。
150種類以上のワインが揃ってあり、店長さんが親切に相談してくれます。
Aperitivoの時間(19時頃)に行くとパスタなどの食べ物も準備してあります。
イタリアでは広場で座り込んで飲むのがよくあることです。San Lorenzoに位置するImmacolata広場は大学生がよく集まる場所です。
近くのバーや屋台でビールなどを買って、イタリア人とわいわいしてみてもいいです。
独特な雰囲気を帯びているライブハウスです。
中庭で飲むこともできますし、屋内にライブを楽しむこともできます。
ライブによって入場券が異なりますが、割と安いところです。
バーはもちろん、キッチンもありますので美味しい食べ物もゲットできます。
1905年に建てられたパスタ工場で、70年代にローマのSan Lorenzo地区のアーテイストたちが活躍する場所となりました。現在アーテイストのアトリエに現代アートギャラリーが加わっています。またこの元工場に位置しているCerere財団がここで展覧会を開く一方、Under30のアーテイスト向けのアーティスト・イン・レジデンスを実施しています。
とても居心地のいいレストランもあります(毎夜及び日曜日の昼に営業しています)。
4日目2012/06/13
よく知られているローマの地下にはまた別のローマが存在しています。古代ローマ時代の水道はもちろん、寺院、劇場、温泉も残っています。
Roma Sotterranea財団のおかげで普段は立ち入り禁止であるこの場所を訪れることができます。ただし、特別な許可が必要となっているため、少なくとも20日前に予約しなければなりません。
ローマの地下見学ガイドの予約は、 tour@romasotterranea.comまで(日にちとご訪問者人数、日本語も可)ご連絡を!
値段はルートによって異なるとか。
ローマの人が作るローマ料理、割と新しいレストランです。
スタッフはとても親切で、リラックスした雰囲気の中で料理をゆっくり楽しむことができます。
古代ローマ時代から残っている水道を見るために地下鉄Linea AのSubaugusta駅からアッピアス水道の公園まで行きます。
自転車をレンタルして、ゆっくりこの公園を見回ることができます。
自転車レンタルは要予約:fuoridiruota@gmail.comまでご連絡を(英語で対応してくれる人がいるとのことです)
8日目2012/06/17
ローマの一番有名な市場はPorta Porteseです。
毎週日曜日の朝に行われいます。洋服、靴などはもちろん、骨董品も手に入れることができます。
何も買わなくてもとにかくローマの象徴のひとつであり、行き甲斐があります。
ティボリに位置するエステ家別荘。Roma Tiburtina駅に電車に乗り、Tivoli駅に下車(30分位)。
16世紀以降この地に貴族の別荘が建てられたがその代表的なものがエステ荘で、2001年に世界文化遺産に登録されました。
(写真:Andrea Molinari)
広大な庭には,アニエーネ川の水を利用した噴水が500以上もあります。かっての修道院の開廊に入り、大広間を通って行くと、庭とティボリの眺望が一望に見渡せるテラスに出ます。
旅のルート
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