イタリアのローマ市内にある世界一小さい国バチカン市国内にあるサン・ピエトロ大聖堂をたっぷりと見学してきました。
しかも今回はツアーの売りである併設のシスティーナ礼拝堂の特別見学も!
なんとも贅沢な旅となりました。
サン・ピエトロ大聖堂はかつて私が最初の海外旅行で訪れた場所で、館内の荘厳な光景に無言で涙したのを覚えています。
人は信仰のためにこんなにも素晴らしいものがつくれるのか・・その時の感想でした。
それ以来、海外旅行の虜となってしまいました。
私にとって私の人生に強く影響を与えたサン・ピエトロ大聖堂をご紹介します。
1日目2012/07/08
サン・ピエトロ大聖堂です。
イタリア・バロック様式の代表的な建築物です。
サン・ピエトロとはイタリア語で"聖ペトロ"の意味で、64年に皇帝ネロの迫害により殉教した使徒ペトロの墓の上に建築されたといわれています。
建築を命じたのはコンスタンティヌス帝で、324年のことでした。
今回の旅はバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂とシスティーナ礼拝堂に焦点を当てています。
世界一面積の小さい国家バチカン市国内のサン・ピエトロ大聖堂に入場します。
キリスト教の最大宗派であるカトリックの総本山です。
4世紀頃に建てられたのが始まりで、16~17世紀にかけてラファエロやミケランジェロなどルネサンス期の芸術家が改築に関わり、現在の荘厳な姿に生まれ変わりました。
このバチカン・オベリスクの由来についてはよく分かっていません。
古代ローマ帝国時代の博物学者プリニウスがが著した『博物誌』によれば、当時のエジプト王(ファラオ) セソストリス1世の息子 ヌンコレウスが、失明した視力が回復した感謝のしるしとして建てたオベリスクなんだとか。
いよいよ大聖堂内に入場します。
最初に目に飛び込んできたのがこの身廊です。
身廊の長さは約186メートル。
天井が高いです。
大体の観光客は聖堂内を反時計回りに見学しているので、同じ方向に進むのがおすすめですよ。
流れに乗って右方向に進むと、もの凄い人だかりが出来ている場所があります。
人混みをかき分けてやっと近づけたのが、このミケランジェロ作「ピエタ像」です。
十字架から降ろされたイエスの亡骸を胸に抱き、悲しみの表情を浮かべる聖母マリア像です。
誰もが美術の教科書で見たことがありますよね。
私は実物を目の当たりにし感動してしまいました。
マリアの胸元にはミケランジェロのサインが刻まれており、彼のサインが残る唯一の作品でもあります。若干24歳でこの作品を完成させたというから・・・天才ですよね。
大聖堂内で一番の見どころなのが、ベルニーニ作の大天蓋(パルダッキーノ)です。
この巨大なブロンズ製の天蓋の真下には、聖ペトロの墓があります。
見事な装飾なのですが、じっくり見ると、ねじれた柱や台座のモチーフはけっこう奇抜なデザインなんですよ。
サン・ピエトロ大聖堂を訪れたら、是非聖堂のドームの部分「クーポラ」に上がってみましょう。
大聖堂内部や博物館に比べると訪れる人は少ないですが、美しいローマの街並みを一望することができるだけでなく、通常の観光では見られない目線から大聖堂を見下ろすことができ、まさに穴場!
大聖堂を正面に、右手の奥に入り口があります。
大聖堂は入場無料ですが、こちらは料金がかかります。
途中までエレベーターを使う場合は7ユーロ、全て階段を使う場合は5ユーロですが、クーポラ内部はたくさんの階段を上るので、途中まではエレベーターを使うのがお勧めです。
途中、普通は見上げているドームの上部に出ます。
円形のドームの上部は金網の柵が円周の3分の2ほどあり、柵の内側は自由に行き来できるようになっています。
ここはお勧めの見どころですよ。
美しいドームの天井や側面のフレスコ画を至近距離で見ることができ、下から見上げるよりも圧倒的な迫力を感じられます。
クーポラの頂上に出ると、360度全ての方角の景色を見ることができます。
長く狭い階段をのぼってきたこともあり、大変な爽快感を得られること間違いなし!
写真は、サン・ピエトロ広場からローマ市街の眺め。
ローマ市内には高い建物が少ないため、このように美しい展望を望める場所は貴重なんです。
サン・ピエトロ大聖堂の近くにあるサン・タンジェロ城です。
聖天使城という意味の名前の城砦で、もともとは135年にローマ皇帝ハドリアヌス帝が自身の霊廟として建設を開始したもので、
後に軍事施設として使用され、14世紀以降は牢獄や避難所としても使われていました。
サン・タンジェロ(聖天使)の名称の由来は、
590年にローマでペストが大流行したときに遡ります。
教皇グレゴリウス1世がこの城の頂上で剣を鞘に収める大天使ミカエルを見て、ペスト流行の終焉を宣言したという言い伝えから名づけられたとか。
その言い伝えを表し、現在も天使像が頂上にそびえています。
再びバチカン市国へ。
これからシスティーナ礼拝堂の特別見学です。
システィーナ礼拝堂はローマ教皇の公邸であるバチカン宮殿の礼拝堂で15世紀に改築した教皇シクトゥス4世に由来しシスティーナ礼拝堂と呼ばれています。
現在でもさまざまな宗教儀式やコンクラーベ(教皇選挙)に使われる神聖な場所です。
宗教行事等のない日は、一般公開されています。
今回はなんと!私のお客様のグループだけの特別な見学なんです!
システィーナ礼拝堂に足を踏み入れてまず圧倒される天井画がこれです。
ミケランジェロが30代で描いた作品で完成は1512年。
ローマ教皇ユリウス2世の依頼でした。
中央の9つに仕切られた画面には、キリストがあらわれる前の人間の歴史(旧約聖書の創世記)が描かれています。
システィーナ礼拝堂に入る観光客皆がこの絵を見たいと思っていることでしょう。
こちらは祭壇の壁面を飾っている作品です。
ミケランジェロが、なんと60代で描き上げた傑作で教皇パウルス三世の強い依頼により重たい腰を上げたとか。
有名な最後の審判です。
中央にいるキリストから審判を受けて、死者たちが画面下の地獄と画面上の神の国へと振り分けられる様子を描いています。
今回の旅の紹介はこれで終わりです。
この後、ローマで後2泊して帰国となりました。
短い日数ですがとても印象的な旅となりました。
旅のルート
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