エチオピア北部、エリトリア国境近くにある世界一過酷と言われるダナキル砂漠。アフリカ大地溝帯に位置し、地下をマントルが流れるため夏は50℃超え、活火山や硫黄温泉、塩湖など、この世のものと思えない不気味な光景が存在します。
"Danakil Depression" called the hottest and most inhospitable place on earth, is located in the north Ethiopia near the border with Eritrea. There is on African Great Rift Valley and more than 50 degrees C in summer. So there are active volcanoes, hot sulfur springs, salt lakes ...it's so surreal that we don't feel like being on earth at all.
Day 12016/08/29
エチオピア北部、エリトリア国境近くにある、
世界一過酷と言われるダナキル砂漠4泊ツアーに参加。
ツアーの拠点であるMekele(メケレ)市より専用の四駆で移動、
約3時間のドライブ後、初日の宿泊地のHameldela村に到着。
”世界一過酷”と言われる所以は、真夏は気温50℃を超え、
雨も降らず、日を避けるものもほぼなく、
まさに灼熱の死の砂漠。
まさに命がけで挑む過酷なツアー。
常に1.5リットルのミネラルウォーターは携帯です。
普段は水をほとんどとらない自分が、このときばかりは生存本能が反応して頻繁に摂取していました。
・・・8月という真夏真っただ中に行ったことを少々後悔しました。
ちなみに、この素晴らしい夜明けは2日目の朝。
初日の宿。
手前の竹ひご編んだみたいな椅子がベッドです。
これで野宿。
エアコンも扇風機も当然ないベースキャンプでは、
中より外の方が風が通って涼しいそうです。
ところが、私のベッドの位置は風通しが非常に悪く、
蚊もブンブン飛んでいるし、
尋常じゃないほど汗かいて、全く眠れませんでした。
死にそうでした。
快適に眠れたという人もいるので、場所次第みたいですね。
このベースキャンプでソルジャー、いわゆる傭兵を調達します。
2012年に、ツアーで訪れていたドイツ人の観光客5人が殺害、
4人が拉致られたといういたましい事件が起こり、
それ以来、兵士による警護が義務化されたそうです。
ここは紛争地帯のエリトリアとエチオピアの国境に近い地域。
傭兵の中には、女性もいました。
一見こわもてだけど、意外にフレンドリー。
写真も喜んで一緒に撮ってくれます。
早い朝食を済ませて、本日のメインイベントのダロール火山へ出発。
比較的涼しい午前のうちに移動します。
どこまでも広がる塩湖の地平線。
車の轍はあるとはいえ、GPSも使わず、よくドライバーは迷わず目的地へ走れると感心。
約1時間のドライブでダロール火山の麓に到着!
そこからは15分程度のトレッキング。
この時点で、すでに異世界臭がプンプン。
赤茶けた溶岩地帯です。
道なき道をガイドに従って移動します。
裂け目からマグマが湧き出ているかと思いました。
溶岩の成分が固まっています。
なぜかこの地域には、こうしたヒラタケのような形をした
巨大な岩塩の塊が広がっています。
大きいもので直径1m以上あります。
がっしりしてテーブルや椅子になりそうです。
これだけでも、もはや地球外生命体っぽい。
出た!
テレビやネットで観たことのある黄緑色の世界!
噂にたがわぬ、不気味さ、気味悪さ、妖しさ全開です。
ダロール火山は、マグマの噴出でできた、
50m程度の低い溶岩台地。
1926年に水蒸気爆発が起こり、
直径約30mのクレーターが形成されたそうです。
よく”極彩色”、と表現される色合いですが、
これは熱水に含まれる塩分や硫黄、カリウム等の成分が
地上で冷やされる過程で生まれる色合いだそうです。
自然の営みは、本当に不思議なものを生み出します。
実は、範囲は思ったほど広くないです。
10分も歩けば見渡せる程度。
というか、暑い。硫黄臭い。
硫黄臭は確かにすごいですが、
ガスマスクするほどではないです。
スカーフで抑える程度。現地の人は何も付けていないし。
個人的には、インドネシアのカワイジェン火山の方が
よほど致死率高めでガスマスク必携。
ここ、本当に地球?
よくよく見ると、地中から塩水がプシュッと噴出しています。
この塩水がこの色を形成しています。
ダロルの異世界感は、黄緑色の湖だけではありません。
これは塩の台地。
その近くにあった、カラフルな溶岩。
柔らかそうだけど、固いです。
巨大でいびつな奇岩がゴロゴロあります。
風の谷のナウシカの「オーム(王蟲)」かと思いました。
ダロル湖を後にし、数キロ離れた硫黄温泉地帯へ。
真っ赤な溶岩地帯にフツフツと湧く硫黄温泉。
もちろん、入れません。火傷します。
最も大きいもので直径40m近くもあります。
というか、ただでさえ暑いのに湯気でますます暑い。
湯の硫黄や鉄分の化学反応でこんな色になるようです。
赤いヒトデみたい。
実は、肌にはとてもいいそうです。
滑らかにすべすべになるとか。
温泉だから、そりゃ、美容にいいハズ。
大分の別府温泉の「血の池地獄」にも似ている…
たまに鳥の死骸が埋まっています。
誤って落ちてしまうのか、温泉飲んで死んでしまうのか。
気候のせいか、腐りもせず、干からびています。
今度は塩の採掘場にやってきました。
キャラバンのラクダが、採掘した塩を運ぶために
待機しているようです。
エチオピアのらくだは、なんだかやせ細って貧相・・・
ラクダの主は商品となる塩のブロックを
一生懸命削っています。
それを眺めるソルジャーたち。
エチオピアにも塩湖がありました!
海抜マイナス155mにある「アサレ塩湖」。
マイナス?!
このときはちょっと塩水が濁っていて、
あいにくウユニ塩湖のような美しい鏡面は見られませんでしたが、
それでもアフリカで塩湖がみられたことに感動。
しかし、この時マックスで猛暑。熱風体感50℃以上。
車のサーモメーターは47度を指していて、
長い時間、外にはいられないのです。(個人的に体力の限界)
エチオピア、恐ろしいところだ。
ようやく、2日目の宿のゲストハウスへ向かう。
初日と違い、今度は屋根があり、壁がある!
雨水を溜めたバケツ一杯の水で体も洗えた!
途中で停電してしまったけど、ちょっとだけ充電もできた!
蚊は相変わらず多かったけれど、
みんなで雑魚寝だけど、
初日よりはぐっすり眠れて(初日よりは)快適でした!
外の子どもたちが勝手に入ってこないように、
宿の鉄扉には鍵が常に施錠されていました。
村の子供たちは外国人から何らかのおこぼれを期待して
常にまとわりついてきます。
チョコ、チョコ、いうので、今はチョコレートがブームのようです。
代わりにキャンディーを上げたら、奪い合いのケンカが始まりました。
エチオピアは、一昔前に比べ、中国資本が入って以来、
経済が急成長しているそうです。
人々の生活も一昔前よりは底上げされたのか、
飢餓に苦しんでいる、というイメージはあまりなかったですが、
それでもアフリカの現実を垣間見た気がして、複雑でした。
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ダナキル砂漠ツアーは、日本からツアーで参加すると50万はくだらないほど高額。
もし安く上げたい方で興味のある方は、自力で現地申し込みすることをお勧めします。
相場は、US$400~600 前後。
すべてにおいて非日常体験ができて、お勧めです。
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