Day 12015/05/03
東マレーシア・ボルネオ島に位置する世界遺産グヌン・ムル国立公園へは、コタキナバルからミリ経由→ムル空港か、クアラルンプールなどからもアクセス可能です。
ムル空港へ就航しているのは、MS‐Wingsやマレーシア航空のみ。
そしてここは中継地点のミリ空港。
ミニミニ空港です。歩いて小型飛行機へ乗り込みます。
空がハンパなく澄み渡って雄大です。
ここから30分程度のフライトです。
ボルネオジャングルがグングン眼下に広がります。
テンションあがってきました。
どこか、アマゾンとも雰囲気違いますね。
ムル空港からグヌン・ムル国立公園までは、民間の空港シャトルバス(バン)が出ています。
飛行機に発着に合わせて空港前で待機しています。
運賃MYR5(リンギ)=約130円
公園までは平坦かつきわめてわかりやすい道なので
歩いていけなくもないのですが、重い荷物抱えてはちょっとしんどい。
おとなしくシャトルバスに乗る方が賢明。
5分程度で入口に到着します。
この日は、園内の宿泊施設に空きがなく、
手前にあったゲストハウス「Riverside Lodge」に宿泊することに。
ドミトリーで1泊MYR35=約1000円
しかし、ここは共同シャワーと共同トイレが壮絶…
虫も多い。
いや、ゲストハウスにしては普通なのかな…
泊まる人は腹をくくって泊まりましょう。
あ、スマホ充電は可能です。
グヌン・ムル国立公園へとつながる吊り橋。
ここから始まるジャングル探検。
この不思議の国に迷い込むような感覚、
好奇心をくすぐります。
ちなみに、橋には人数制限があります。
高所恐怖症の人は下を見ないように。
右手に公園事務局(Park Office)があります。
ジャングルとは思えないほど行き届いた施設。
営業時間は8時半くらいから17時の営業時間でした。
ここで、エントリー受付とガイドツアー、園内宿泊の申込みを行います。
宿泊はドミトリーかバンガローか、ご自身のリッチ度に合わせて選択可能です。
なお、支払はキャッシュのみ。
ちなみにこのとき事務局内のネット環境がトラブルでシャットダウンしてしまい外界と隔絶しました。
【主な費用】
・エントリー費用 MYR30=約780円(5日間有効)
・Hostel(ドミ) @51.8×2泊=MYR103.6=約2700円
・今回申込んだGUIDE TOUR
①Nightwalk MYR20=約520円
②Deer & Lang Caves MYR30=約780円
③Clearwater Cave & Cave Of The Winds MYR 65=約1700円
④Clearwater Revival MYR 200=約5200円(朝食付き)
毎朝、事務局より向こう3日間のガイドツアーの実施スケジュールと空き状況が掲示されます。
これを見て、空きがあれば当日申込みも可能。
※「○pax」が空き人数です
初級者コースはほぼ毎日ですが、中級・上級コース(地底探検)などは曜日等が決まっているようです。
【公式サイトのアクティビティ一覧】
http://mulupark.com/tours-activities/
※オンライン予約が可能です。
遊歩道が張り巡らされ、ファミリー向けバンガローやHドミトリーのHostel、その他園内研究施設等が建ち並んでいます。
ジャングル内とは思えないほど、整備が行き届き、公衆トイレも各所設置されていました。
途中ベンチもあったりゆっくりできます。
ネットはつながらず、テレビもないので、本当にゆったりできます。
ただし、外では蚊に注意。
これはナイトウォーク(Nightwalk)ツアー。
日没後、パークオフィス前に19時ごろ集合。
19時発と19時半発の2回に分かれます。
1ガイドにつき、大体10~15人程度でしょうか。
ガイドがおもむろに現れて、ナイトウォークスタート。
園内の遊歩道約1.5㎞を2時間かけてゆっくりゆっくり鑑賞して歩きます。
自分のヘッドライトは必携です。
ガイドが見逃した小動物、昆虫を見つけることができます。
ジャングルとはいえ人が管理する自然保護地域。
動物の鳴き声はしますが、むやみやたらに野生動物が襲ってくることはないようです。
耳も目もいいガイドくんが素早く動物の気配を察して、「この鳴き声は○○だ!」とか教えてくれるのですが、
果たして冷静に考えると、
大して珍しくもないカエルとかカマキリとかヘビとかカタツムリとか見ても、
実はそんなに興味がわかないことに気付いたわたし。
固有種かもしれないけど、見た目、日本のものと変わらないし。
とわかっていても、みんなが写真撮るものは条件反射でカメラ向けてしまうわたしは、典型的な日本人。
なお、他の国の方々は何でも興味深そうに説明を聞き入っていました。
日本名ではナナフシ(別名ナナフシモドキ)
いわゆる、木の枝に擬態する昆虫です。
これも、案外ポピュラーな昆虫ですが、
雰囲気とは恐ろしいもので、
ここにいると特別に思えてしまうので記念撮影。
そうして夜が更けて、21時20分ごろパークオフィス到着→解散となり、わたしは園外のホテルに戻りました。
することもないので早めに就寝。
Day 22015/05/04
さて翌日。
とっととロッジを出たかったので、パークオフィスに一番乗りし、
本日宿泊予定のドミにチェックインできるか確認。
OKが出たので、シーツ等をもらい、ドミトリーのあるホステルに向かう。
ここはあくまでもジャングル。
巨大な蛾もヤモリも、大量の蚊も虫も、こればっかりは致し方なし。
そこは目をつむると、とても清潔感あって意外にキレイ。
平屋の男女混合ドミトリーですが、大体20ベッドぐらいあって、いろんな国の人が泊まってます。
エアコンはないので、天井に巨大なファンが回っています。
日本人の一人旅観光客も結構いましたね。
電源はありますが、数が少ないので争奪戦。
そして電圧弱い。
変換器を使用したにもかかわらず何故か電源ショートさせてしまい、他の宿泊客に怒られました。
【公式サイトの宿泊施設予約画面】
http://mulupark.com/accommodation/
本日午前のアクティビティ「Clearwater Cave & Cave Of The Winds(クリアウォーターケイブと風の洞窟)」。
9時からジャングルクルーズがはじまります。
ちなみに、雨が降りやすく、また遡上の際にボートの水しぶきで濡れたりするのでレインウェアは必携です。
持ってない人は、パークオフィス横の売店で簡易ポンチョ(MYR10ぐらい)を購入できます。
「風の洞窟」に向かう途中、
ツアーお決まりの、伝統工芸品を扱うマーケットへ強制立ち寄り。
申し訳ないほどに興味がなく、
軽くスルーしてボート乗り場に戻る。
・・・雨が強まってきました。
「風の洞窟 Cave of the Winds」に到着。
この洞窟はクリアウォーターケイブにつながりますが、ここの地下河川はすでに枯れているようです。
空間を絶え間なく風が吹き抜けることからこの名がついたそうですが、「風の〇○」って聞くと、安直にワクワクしますね。
「風の谷」とか。
洞窟入口までは、ボートのところから割と急な階段を上ります。
洞窟内も、階段が多く、体力がある程度いると思うのでご覚悟を。
この洞窟はまだジャブ程度のスケールですが、
それでも十分見応えのある鍾乳石です。
秋芳洞、目じゃない。
魔界に来たみたいな不気味さ。
さて、今度は午前のハイライト、クリアウォーターケイブ(Clearwater Cave)です。
入口手前には、休憩ポイント兼展望台が設置されています。
お手洗いも完備。
沖縄など熱帯地方に棲息する巨大な板根の水生植物がニョキニョキ生えていました。
クリアウォーターケイブ見取り図。
ここは総全長約180㎞にも及ぶ長大な洞窟だそうです。
このアクティビティでは、遊歩道が渡されたほんのさわり部分だけ観光できます。
ヘッドライト必携です。
洞窟までに約200段の階段を登ります。
結構疲れます。
しかし、洞窟の入口はすでにこの迫力。
疲れが吹っ飛ぶワクワク感です。
立ち入る者を拒むかのようなおどろおどろしいかたちをした鍾乳石です。
あるあるネタ、
こんなところにもおわした「マリア像」。
鋭く切り立った、光沢のある鍾乳石は妖しい美しさを放っています。
写真に撮ると小さく見えますが、ハンパなく大きいですよ。
クリアウォーター地下河川。これが180㎞も渡って流れています。
グヌン・ムルの洞窟は全長300㎞はあるそうです。
その6割はまだ未開だとか。
ここも調査されたほんの一部。
川は濁って見えますが、水質はとてもクリアで美しい川です。
鍾乳洞だから当然冷たい。
ちなみに、降りることはできません。眺めるだけ。
なお、もし、遊歩道から落ちても川の流れに沿って浮いていけば外に出られるとか何とか…
想像するだに恐ろしい。
ところどころ、地上が陥没した穴。
そこから除く緑のコントラストが、実に美しいのです。
クリアウォーターケイブツアーから帰ってきて、体力に余裕がある人はボート出発までこの水辺で泳ぐことができます。
ここはクリアウォーターケイブにつながっています。
非常に日差しが暑いので濡れてもすぐ乾きます。
非常に気持ちよさそうです。
他の国の人は喜んで服のままでも飛び込んでいます。
とわかっていても、わたしはただ眺めるだけにしました。
基本、泳ぐの好きじゃないので。
お昼を挟んで、こんどはディア&ラングケイブ(Deer & Lang Caves)です。
ここへはボートで遡上せず、パークオフィスから遊歩道で洞窟まで向かいます。
この岩山の中に洞窟と無数のコウモリが潜んでいます。
このアクティビティのハイライトである「ドラゴンフライ」鑑賞ポイントです。
「ドラゴンフライ」とは、ディア・ケイブに生息する数百万匹のコウモリが、ある一定の時間帯になるとエサを求めて一斉に飛び立つ独特の行動です。
その飛び立つ様が天を舞う龍が如くと称されて「ドラゴンフライ」としてこんな鑑賞台まで設置されました。
ここにはキヨスク的な販売所やお手洗いも完備されています。
夕方16時半ごろになると多くの観光客がドラゴンフライを鑑賞しに集まります。
まずはじめはラングケイブへ。
結構、アップダウンの激しい遊歩道で体力消耗します。
ラング・ケイブは、規模としては100m程度のようですが、
その鍾乳石のスケールは他を圧倒します。
魔界に紛れ込んだかのような異形な鍾乳石群。
ほのかなライトアップがさらに不気味さと妖艶を増します。
カールスバッド国立公園と似てますが、こっちのスケールの方が大きいかも。
あまりのすごさに言葉を失います。
テンションMAXで写真撮りまくります。
世界最大規模というキャッチフレーズに恥じないスケールの凄まじさです。
こんなすごいところがジャングルに眠っていたとは。
ちなみに、世界最大の洞窟と言われる「サワラク・チャンバー」へは、上級者コースのみたどり着けるようでした。
・・・残念。
ここはラングケイブとセットになっている「ディア・ケイブ」
「ディア」は「Dear(親愛なる)」ではなく「Deer(鹿)」なのでご注意を。
「鹿」なのに、ここの住人は数百万匹生息するというコウモリ。
コウモリの糞尿の混じった栄養分の高いミネラルウォーターを飲みに、鹿が訪れたことがこの洞窟の由来。
しかし、その糞尿の異臭がまたハンパないです。
また、上にはびっちりコウモリが止まっているのでご注意を。
なお、写真に写っている一筋の線は、おそらく地下水です。
尿ではありませんのでご安心を(苦笑)
ディア・ケイブのクライマックス「エデン(楽園)のプール」。
ディアケイブは世界最大の空洞を誇り、天井までの高さが最大で120m、幅は175mにも及ぶそうです。
外から差し込む光の筋が、確かにエデンを想起させるような神々しさで、観光客を魅了します。
しかし、そんな余韻にゆっくり浸っていられないほど、
コウモリの臭いにたまらず退散。
なお、この洞窟の近くに、「リンカーンの顔」と言われる、
人型の岩があるそうですが、ガイド無視して歩いていたため見逃しました。
惜しい。
17時頃、ドラゴンフライ鑑賞ポイントに戻ってきました。
まだかまだかと首を長くして、
固唾を飲んで観光客が見守る中、あざ笑うかのように空は静まり返ります。
なかなか現れないドラゴンフライ。
待ちくたびれた18時ごろ、突如、「エサの時間だー!」と言わんばかりにコウモリが龍の如く天を舞いはじめました。
途端に歓声が沸き起こりました。
しかし、18時過ぎには日が暮れ始めるので、そうのんびりもしておられず、途中で退散。
結局、パークオフィスに戻ったのは19時過ぎになり、
すっかり日が暮れていました。
そのあと、夕飯を済ませるために園外にある大衆食堂へ。
そっちの方が園内レストランより若干安いのです。
翌日は、クリアウォーターケイブ・リバイバルという中級者コースの地底探検を体験しましたが、真っ暗闇で写真がほとんど撮れませんでした。残念。
正直、死ぬかと思うほどのスリルと興奮でした。ご紹介できないのが残念。
足を取られて地底河川に流されたら、そのまま無抵抗で浮いて下流に流されればいいなんて言われて、恐怖で身が縮まりました。
鍾乳石は切れ味鋭く尖っており、ちゃんとした水中用の靴でないと痛い目見ます。実際、ちょっと怪我しました。
持っていない人は、ガイドが貸してくれます。
また、胸の上まで川に浸かることも少なくないので、防水対策は絶対です。(わたしはそれでデジカメ壊しました)
一寸先も見えない暗闇の巨大ドームで食べたランチは、なかなかボリューミィで美味しかったです。
(ツアー代金に含まれる)
おしまい
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