英語力だけじゃない!バイリンガル人材に求められる要素とは

前編では、日本人の英語力が低い背景や幼児期の語学学習の重要性について伺いました。後編では、真のバイリンガル人材に必要な要素、そして教育が果たす本質的な役割について、深堀りします。

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こんにちは! Compathy Magazineライターの小林香織です。
世界に進出する企業が増加する一方で、日本ではバイリンガル人材の不足を訴える声もあります。「バイリンガル人材といっても、単純に語学が堪能なだけでは不十分」、そう語るのはCosmo英語教室の校長であり、バイリンガル幼児園「Cosmo Global Kids」の理事長も務める甲斐実さん。

前編では、日本人の英語力が低い背景や幼児期の語学学習の重要性について伺いました。後編では、真のバイリンガル人材に必要な要素、そして教育が果たす本質的な役割について、深堀りします。

真のバイリンガルとは自国との違いに偏見をもたないこと

Kozue Fujieda「Peru&Bolivia」

Photo credit: Kozue Fujieda「Peru&Bolivia

—甲斐さんが理事長を務めるバイリンガル幼児園「Cosmo Global Kids」では、“本物のグローバルキッズを育てる”という教育理念を掲げられていますが、バイリンガル人材にはどんな要素が必要だと考えていますか?

まず、高い語学スキルは必須です。単に英語の読み書きができるというだけでなく、前半でお話した英語脳や英語耳を持っているとなお良いです。これは、年齢を重ねてから身につけることが非常に困難で、幼児期のうちに、いかに英語と日本語をバランス良く聞かせるかが肝となります。週1回の英会話レッスン程度では不十分で、しっかりとしたプログラムが整っているプリスクールに通う、もしくはネイティブの家庭教師を付けるなどして、毎日のように英語に触れなければ、英語脳や英語耳を持ったバイリンガルを育てるのは難しいでしょう。

バイリンガルの定義としては「二言語を自由に使いこなすこと」ですが、語学力さえあれば十分かといったら、決してそうではないと私は思います。日本以外の国について文化や歴史を知っていること、日本との違いを受け入れて偏見をもたないこともバイリンガル人材に欠かせない要素です。こういった要素を抵抗なく身に付けるには、やはり幼児期から他国の文化や歴史に触れるべきだと個人的には考えています。長い間教育を受けて、ある程度アイデンティティが確立されてしまうと、自分と著しく異なるものを受け入れづらくなってしまうからです。

—そういった思いがあって、バイリンガル幼児園「Cosmo Global Kids」の、設立にいたったということですか?

そうですね。これまでは大人向けの英語教育事業を行ってきたんですが、高いレベルで英語を扱えたり、英語を通して価値観や人生を大きく変えたり、その人の可能性を最大限に広げるためには、幼児期の学習が必要不可欠だといえます。また、企業の社会貢献という観点でも、グローバル化が加速している背景や待機児童の問題を解決するために役立てると考えました。

教育は世界を平和に導くためのもの

—教育は「生きていくための知恵を身に付けるため」という目的がひとつあると思いますが、甲斐さんは教育が果たす役割はなんだと思いますか?

もちろん、生きるための教養としての役割もありますが、「戦争や人種差別、殺人やレイプなどをはじめとする悲惨な事件をなくし、平和な生活を実現するため」というのが本質的な役割ではないでしょうか。日本の安保関連法もそうですし、テロを行ったイスラム国に対しフランス軍が攻撃を加えるなど、やられたらやり返すという考え方は、決して根本的な解決法ではないですよね。そういった問題を解決するためには、教育しかないと私は思っています。

正しい道徳観を学び思いやりの気持ちをもてる教育、多様性を理解する人格を育む教育、それができれば、誰かを故意に困らせようとか、暴力に対し暴力で仕返す、他国との軍事バランスで均衡を保つ、といった終わりのない争いよりも、平和的な解決を探し出せます。いつの間にか、非暴力主義を謳った過去は忘れ去られた昔話のようになってしまっていますよね。

「異国の国民同士で酒を酌み交わし、仲良くなって平和な世界を作りたい」なんて意見は、世間では脳天気なバカげた意見だと切り捨てられますが、具体的な方法論は否定されることがあったとしても、そもそものコンセプト自体も否定されることは少し怖さも感じます。

—今後、コスモブリッジとして実現したい夢はなんですか?

幼児の英語教育事業が叶ったので、できれば、その子供たちが社会に出るまでずっと関わり続けたいですね。幼児園を卒業したあと、公立の小学校に入る子供も多いですが、そうするとせっかく培った英語力が落ちてしまいます。そうならないために学童保育の場を作って、そこで英語学習を行いたいです。さらに言えば、インターナショナルスクール(小学校)も作れたら理想的ですね。現状では、株式会社立の一条校(※)の設立はハードルが高いですが、いつか叶えたい夢です。

今も昔も、大事なのは人そのものです。コスモブリッジは、「表面的なスキルだけではなく、人間としての成長も支える存在」であり続けたいと思っています。「教育から世界平和を叶える」っていつか胸を張って言ってみせます。

※株式会社立の一条校…株式会社が設立し運営する、学校教育法(昭和22年法律第26号)の第1条に掲げられている教育施設の種類およびその教育施設のこと

[甲斐 実:株式会社CosmoBridge 取締役、バイリンガル幼児園Cosmo Global Kids 理事長、Cosmo英語教室 校長。オーストラリア・カナダ・アメリカ等での海外生活、そして広告代理店での海外展示会業務を経験した後、現在のCosmoBridgeで取締役を務める。「日本と世界の架け橋」というコンセプトを実現するべく英語教室を立ち上げ、現在は、幼児向け英語保育を行う「バイリンガル幼児園Cosmo Global Kids」の2016年4月開園に向けて、入園説明会実施中。]

取材・文:小林香織

Kaori Kobayashi

Kaori Kobayashi

ビジネス・恋愛・グルメ・旅などジャンルは手広く書いています。好奇心旺盛だけど怖くて一人旅ができない小心者(笑)。とにかく井川遥に強く憧れている。世界中の女性にキラキラの希望を与えられるママライターになるのが夢です!



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