
パリ同時テロ事件の翌日 − 今こそ沈黙を破るべき

2015年11月14日の朝、目覚めてからいつものようにスマホでFacebookのお知らせをチェックしました。すると「◯◯さんと◯◯さんのパリ同時テロ事件についてでの無事が報告されました」というメッセージが。何が起こったのかさっぱりわからず、焦ってニュースを調べてみたら言葉を失いました。
2015年11月14日の朝、目覚めてからいつものようにスマホでFacebookのお知らせをチェックしました。すると「◯◯さんと◯◯さんのパリ同時テロ事件についてでの無事が報告されました」というメッセージが。何が起こったのかさっぱりわからず、焦ってニュースを調べてみたら言葉を失いました。
「パリ 6か所で同時テロ 120人以上死亡」(NHK NEWSより)
その事件が起こった日、フランスから離れている日本は普通の一日でもあり、普通でない一日でもありました。私は仕事しているときも、電車に乗っているときも、気になってスマホでFacebookをずっとチェックし続けました。ヨーロッパの友達のほとんどがプロフィール写真を「Je suis Paris」のロゴに変えたり、テロ事件について投稿したり、何かしらの形でみんなが抱いているショック、そしてフランスを応援している気持ちを表現していました。
そしてニュースメディアにも、パリのテロ事件の投稿と、それに関する読者のコメントが並んでいました。
「イスラムは西洋を破壊しようとしている」
「ヨーロッパは移民をたくさん受け入れたせいで、今このひどい目に遭っている」
「シリアの難民を受け入れるどころか、我々の国から移民を追い出すべき」
「イスラムは調和のとれた宗教といえるか?」
そして「次々に自分の利益のために死者を取り上げる記事を出すんじゃなくて、死の前に沈黙すべきだ!」という意見も多くありました。
しかし私は、どうも腑に落ちません。今こそ、話し合うべきなのです。
「パリで起こったテロ事件はイスラムと関係ない」
「ヨーロッパがたくさん移民を受け入れたがゆえにテロリストに襲われているのではない」
「シリア難民はパリで100人以上を殺した人たちから逃げているのだ」
そして「人を撃ちながら『Allah u Akhbar』を叫んでいた人たちはISISのものであり、宗教と関係ない」ということ。
この事実を踏まえながら、この事件について意見を述べている人は、どのくらいいるのでしょうか。今こそ、理解を深めるために、話すべきです。
「Je suis Paris」「私はパリ」。多言語、多文化、そして宗教多元主義のパリが存在し続けられるように。
“Not in my Name – Muslims against ISIS”(私は反対−イスラム教徒はISISに反対です)