失恋をアートへに変える、ザグレブの「失恋博物館」とは

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旅を通して新しい港を探す、Compathy Magazineライターのレティです。

彼氏か彼女と別れてしまう時、あなたならどうしますか? 一ヶ月間ずっと泣く人もいれば、すぐ新しい人を見つける人もいます。あるいは何もなかったふりをして、酔いに任せてぐだぐだと失恋の話ばかりするパターンも珍しくありません。うまく別れたにしろ、大きな存在だった人から離れるのは誰でも辛いです。

このような思い出から解放されたい人のために、クロアチアの首都ザグレブで失恋博物館(「Museum of Broken Relationships」)が作られました。最近失恋した人も、好きな人と仲良くしている人もアートに興味があれば楽しめる場所です。

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Photo Credit: artishardinnov via Compfight cc

失恋をアートに変える博物館

「失恋博物館」は失恋をコンセプトに、巡回展として発展して、現在ザグレブで常設展示となっています。2011年には、ヨーロッパ博物館アワード「European Museum of the Year Awards」として、最も革新的なミュージアムということで「Kenneth Hudson Award」を授賞しました。

この博物館で展示されているのは全部寄贈されたものです。いったい自分の失恋を象徴するものを展示してもらう動機は何なのでしょう? キュレーターによるとその理由は多種多様です。儀式のような気持ちで寄贈する人もいれば、ただの好奇心だという人もいます。いずれにせよ、寄贈することによって、そしてアートという形をとることによって、いわゆるカタルシスが得られるに違いありません。

では、そもそも失恋博物館の目的は何でしょうか?

現地のキューレータの言葉を借りると、辛い過去を思い出させる恋の遺品をコレクションとして寄贈してもらい、心に出来た傷が一日も早く癒えますように手伝いたいという気持ちから生まれた博物館だそうです。しかし失恋から立ち直るための迷信を植え付けたい、というわけではありません。自分の失恋の思い出の品をアートに変えて、創造力を通して虚脱を乗り越えることが失恋博物館のコンセプトです。

結婚式、葬式、卒業式など社会の中で様々な形で「別れ」が形式化されています。しかし、恋愛の失敗による別れを公に認める場は未だに存在しません。失恋による別れにも、同じ価値を認めさせるために、失恋博物館が作られたわけです。

では、どんなものが失恋博物館で展示されているのでしょうか。少し覗いてみましょう。

(1)「A Box made of Matches 1973-2000 Maribor, Slovenia 」(マッチで作られた箱)

夫が入隊している間に妻のために作ったマッチ箱です。

18年間の結婚生活の後、夫に新しい恋人ができて妻を捨てたようです。そして、結婚25週年を迎えたあと離婚。その際に妻が25と書いてあるケーキを作ってもらって、その半分を元夫とその新しい恋人に送ったとか。

ケーキも結婚生活ももはや過去のこと。残っているのはマッチボックス、2人の息子、永遠の思い出。

(2)「A Wedding Dress 1994 – 1997 Berlin, Germany」(ウエディングドレス)

20歳になったばかりの頃に結婚したドイツ人女性からの寄贈です。日本とギリシャで結婚式を挙げて、800人以上のお客がつめかけた、雑誌やラジオ番組に取材されるほど巨大なウエディングだったそうです。

しかし、幸せな結婚生活は永遠に続かなかったとか。家族を作りたいけれど作れないという辛い事実は、妻と夫との間に薄い壁を築き始めました。ついに夫婦で違う道を取った、と寄贈した女性が語っています。

(3)「An Ex Axe 1995 Berlin, Germany」(元カノの斧)

ドイツ人女性が寄贈した斧です。

女性と恋に陥って、初めて同居したとか。一緒に住み始めた数ヶ月後、アメリカへ三週間の出張に行きましたが、帰ったら彼女に新しい恋人ができていたそうです。家から追い出された元カノは、さっそく新しい恋人と旅に出ました。荷物を全部その家に残したまま。

元カノへの怒りをどのようにすれば鎮められるかと悩んだあげく、斧を買った、と寄贈した女性が語ります。元カノが旅していた14日のあいだ、一日に一つの荷物を砕いたそうです。砕けば砕くほど、怒りがなくなったとか。まさに斧が治療機器のようだったそうです。

2週間後、旅行から帰ってきた元カノが荷物を取るために一緒に住んでいた家に現れました。しかし、目の前には破片の山しかありませんでした。

さいごに

いかがでしたか? ここで紹介された作品は一部しかありませんが、失恋博物館では常に世界の各国から新しい寄贈品が集められています。色恋なんてご無沙汰!という人も、今度はクロアチアに出かけておもしろおかしく、ちょっと切ないアートと出会ってみませんか?

Buon viaggio!

【博物館】思わず入ってしまう、世界のヘンテコ博物館5選
*Takafumi Sato「クロアチア・オーストリア旅行
*トモテラ「クロアチア再訪 ザグレブ」Makiko Inage「Stockhoim~Helsinki~Tarin

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Leti

Leti

南イタリアのバシリカータ州で育ち、7年間ナポリに滞在。22歳の時に来日し、現在日本文学とジェンダーを研究しながら旅ライターをしています。「私たちの頭は丸い。だから思考はいつでもその方向を変える事が出来る」は人生のモットーです。



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