宗教も国境も越えて歩こう。世界の巡礼スポット4選

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巡礼―――それは本来聖地を目指す宗教的行為ですが、最近は信仰に関係なく観光や目標達成のために巡礼する人たちもいます。私、大善もそのうちのひとり。来年にキリスト教の代表的巡礼の道「カミノ・デ・サンティアゴ」を約1ヶ月間かけて歩きます。

今回はサンティアゴ巡礼をはじめとする、歩いて巡る「世界の巡礼4選」をご紹介します。

1, サンティアゴ巡礼(camino de Santiago)

サンティアゴ8
Photo Credit: 『【500キロ徒歩】サンチャゴ巡礼の旅』

情熱の国を行脚する!Buen Camino!

スペイン北西部ガリシア州に位置する「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」はキリスト教の三大聖地のうちの一つです(他2つはエルサレム、ローマ)。フランスからは「トゥールの道」、「リモージュの道」、「ル・ピュイの道」、「トゥールーズの道」の4つの道からサンティアゴを目指し、スペインからはナバラ州からカスティーリャ・イ・レオン州の北部を横切って目指す「フランスの道」が代表的です。

巡礼の歴史は深く、イエス・キリストの十二使徒の一人の聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)がエルサレムで殉教したあと、その遺骸はガリシア地方に埋葬されたと言われています。この話がヨーロッパ中に伝わり、最盛期には年間50万人もの人々が訪れたそうです。現在でも巡礼は盛んに行われており、多くの人は徒歩ですが、自転車を使ったり中世のように馬やロバに乗って巡ったり、様々なスタイルで巡礼が行われています。

巡礼をする際には巡礼証明書に各教会でスタンプをもらい、巡礼のシンボルでもあるホタテガイをぶら下げて巡礼します。

サンティアゴ3

巡礼のシンボルであるホタテガイ。巡礼のお土産にしてもいいかも!?

Photo Credit: 株式会社ユーラシア旅行社の北スペイン聖地サンティアゴ・デ・コンテスポーラの魅力

スタンダードな巡礼の仕方は徒歩で、宿泊は「アルベルゲ」と呼ばれる巡礼者用の格安(10ユーロ以内)宿泊施設を使います。

サンティアゴ

アルベルゲは基本的にドミトリー。部屋中にベッドがズラズラと並べられている。

Photo Credit: TRANSIT22号より筆者撮影

アルベルゲは基本的に男女ミックスのドミトリー部屋。最初は抵抗はあるかもしれませんが、泊まっている彼らも同じ道を歩いてきた巡礼者。こうして寝食共にした人々との交流も、巡礼の醍醐味であること間違いなし!

多くの巡礼者が集う、聖ヤコブの眠る街!「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」

サンティアゴ2

最終地点のSantiago de compostela

Photo Credit:サンティアゴ・デ・コンポステーラの絶景写真画像

最終地点の「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」には聖ヤコブの墓があり、イスラム教徒に破壊された後、長い年数を経て現在の姿になりました。スペイン最高峰のロマネスク様式の教会が、巡礼をした人々を迎えてくれます。約1ヶ月の長旅の達成感もあり、この教会の前で休息する人もちらほらいるそう。

バスや自動車で使ってしまえば一瞬で目的地に到達してしまう巡礼路ですが、今だに自分の足で巡礼する人が後を絶ちません。人々を巡礼へと掻き立てるのは、実は仏教的な精神で、俗世を離れて自分自身と向き合うための修行に出るという感覚なのかもしれません。

ただ歩いているだけでは退屈そうなですが、同じ巡礼仲間と交流するのも良し、バスクやガリシア(※1)の食を堪能するも良し、雄大な大自然に触れるのも良し、ロマネスク様式の教会を巡るのも良し! キリスト教信者でなくても十分楽しむことのできる巡礼です。

(※1)バスク、ガリシア地方はスペインの北に位置し、特に海に面する地域は魚介類が豊富で、バスク地方はスペイン随一の美食地方とも言われるほど有名。

2, エルサレム ヴィア・ドロローサ(via drorosa)

エルサレム
Photo Credit: 現地にて筆者撮影

宗教って一体何だろう?

イスラエルの聖地エルサレム、ここはイエスキリストが裁判で有罪の判決を受け、十字架を背負おって歩いたという道があります。それが、旧市街イスラム教徒地区からキリスト教徒地区へと続くおよそ1kmの「ヴィア・ドロローサ」(悲しみの道)です。

「ヴィア・ドロローサ」には、聖書の記述や伝承に従って、14留が指定されており、出発点はローマ総督ピラトの官邸、終着点はゴルゴダの丘です。イエスはゴルゴダの丘にて磔刑(はりつけの刑)で処刑されるのです。ゴルゴダの丘とされる場所には、現在、聖墳墓教会があります。この聖墳墓教会はキリストが処刑された地と言われ、キリスト教最大の巡礼地です。厳かな雰囲気で、イエスの最期の場所と伝えられていることから、熱心な信者たちがこぞって集まります。

私は実際にヴィア・ドロローサを辿り、「宗教って一体何なのか?」と感じ、生まれてから何かを信仰することのなかった私には、実態のないものを信じ続ける行為をすべて理解するのは難しいと思えました。

エルサレム2

街を巡礼するキリスト教徒の観光客。気軽に巡礼に参加することができる。

Photo Credit:現地にて筆者撮影

現在、毎週金曜日にはフランシスコ派(※2)の修道士が十字架を担いで行進します。彼らは第1留から聖墳墓教会のある第14留までの各ポイントで聖書の一節を朗読し、賛美歌を歌いながら行進します。これは観光客にとっても、見所のうちのひとつではないでしょうか。

(※2)イタリアのフランチェスコが始めたカトリック教会の修道会の総称

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聖墳墓教会内のキリストが埋葬された場所。多くの信者が列を連ねる。

Photo Credit:現地にて筆者撮影

2000年以上も前に、キリストがこの道を歩いたと思うと何か感慨深いものがあります。キリストが埋葬されたという聖墳墓教会には多くの信者が列を連ね、一人一人それぞれで聖書を読み、涙を流す信者の姿も。人によって信仰心は異なりますが、ここに来ると自然と心が洗われるような気がしました。

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Natsumi Daizen

Natsumi Daizen

生まれも育ちも大阪。日頃は映画宣伝したり、Airbnbしたり、たまにスペイン語翻訳したりしてます。グアテマラ留学を経て、グアテマラとコロンビアで働く。ラテンアメリカの文化に触れて、音楽・食べ物・人にすっかり魅了されてしまい、いつかラテンアメリカへ戻ることを決意。Cumbiaにはまっている大阪のOLです。



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