外に飛び出してひとりになると、強くなれる。世界の“じもトーク” – レティ from イタリア –

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日本文学を勉強しにイタリアからやってきたレティ。
イタリアでは意外と男性優位の社会だったり、日本と少し重なる部分があるけれど、生活してみると分かる「何気ないこと」から見える異文化。レティはそういった環境とどう向き合っているのでしょうか。
前半はこちら

東京のうちでーウイグル料理パーテイー
(東京の家で友達と、ウイグル料理パーティ レティは一番左奥の女性)

逆カルチャーショックの壁

―実際に日本に来てみて受けたカルチャーショックはありますか?
「一番最初に来たときは、正直わたしはあんまりカルチャーショックは受けませんでした。でも、もう一度振り返って考えると、一番ショックを受けたのは、日本人の女性の態度とスペースの使い方。イタリア人は、よくジェスチャーを使うから、話す時は肩幅の3倍くらいスペースが必要なんです。でも日本人の女性は身振りも少ないし声も小さい。なんだかこっち(イタリア人)の方が間違ってるなって思うようになりました。
それから日本のサービスはとても丁寧じゃないですか。南イタリアだとすごく大雑把で、お釣りを出すときも投げて渡す。そのせいか、実は逆カルチャーショックのほうが強かったんですね。イタリアに一時帰国したとき、一週間くらいずっと泣いてたんです。でもイタリアに戻ると、わたしはこういう(イタリア人という)アイアイデンティティを持ってるし、話すときに広いスペースが必要だということも当然だし、単純に文化の違いがあるから体の使い方も違うということがわかったので、今は特に問題ないです。」

ポテンツァー2012年の大みそか
(ポテンツァにて 2012年の大晦日)

長く住むほど見えてくる、日本人への違和感

「けど、今は日本に長くいるから、日本のネガティブなことも見えるようになってきました。例えば電車に乗ると、わたしの隣が空いているのに、誰も座らなかったり、歩いているとじっと見られたり。それからすごく感じるのは、日本から一回も出たことない日本人って、日本語は日本人しか話せない言語だって思い込む人んでいる人がすごく多いなって。だから外国人の前で、日本語で外国人について悪いこと言ったりする。
この間、高尾山に行った時、外国人の子供を見ながら日本人が「かわいい!モデルみたいね!」って言っていて。それもあんまり納得いかないんですよね。東京だと、もうどこにも外国人がいるから、ちょっと周りを見れば毎日何回も何回も目に入る。そんなに珍しいことじゃないんですよ。珍しいものとして扱われたくないです、私たちは宇宙人じゃないから。」

―イタリアに日本人が行っても、じろじろ見られたり、そういうことは無いんですか?
「中国人!って言われるだけですね。イタリア人は中国人と日本人を区別できないし、中国人の方が多いから。でもイタリアでは、移民が多いので、慣れてるんですね。アメリカやロンドンみたいなmelting potではないですが、それでも電車やバスや歩いている時いつも見るから、もう珍しいものじゃないんです。でも外国人を珍しそうにじろじろ見たりするような人は、世界中どこにでもいますけれどね。」

2013年蔵王龍岩祭 (1)
(蔵王龍岩祭にて 2013年)

まずは現地の人と話してみよう

―一人でイタリアから日本に来て、いろんな葛藤があったかと思います。
「自分の国に住んだら、一人になることはなかなかできないじゃないですか。状況によるけれど、一応誰かに頼ることができてしまう。わたしが日本に来てからの最初の三ヶ月間は、本当にひとりだったんです。しかも、わたし、ほんとうはすごいシャイ。けれど、時間がないから早くしないと、一年間ずーっと一人になってしまうことの方が心配だったから、自分の弱いところを見せるようにしていた。だから、その一年間の中で自分もすごい成長できたと思うし、ちょっと強くなったなって。だから日本人にも他の国に住んで、ちょっとひとりになってみて欲しい。ひとりでいるときは、考える時間はとても長いから、自分の弱さがはっきり見えて初めて強くなれるんじゃないかって思う。日本人ばっかりのツアーみたいな旅行じゃなくて、できるだけ他の国から来てる人たちと話して欲しいんですよね。
日本はきっと素晴らしい国だと思いますし、わたしもできるだけ長く此処に住みたいと思うんですけれど、日本以外を何も見てない日本人は、そういうふう(日本は素晴らしいと)言う資格を持ってるのかちょっと疑問に思うんです。一回、外に行って、他のところを見てから、もう一度ここに戻ってきたらそういうこと言えるんじゃないかって思うんですね。特に女性。もっともっと外に行って欲しい。」

28歳誕生日ー代々木公園ピクニック
(代々木公園にて レティ28歳の誕生日)

日本人が海外へ出ていく後押しを

―海外にいると否が応にも自分の国のことを考える。だからこそ、良いところも悪いところも見えてきますよね。
「そう。逆に、外国に対する強い憧れを抱いてる人たちもいますが、その憧れも大体いつもステレオタイプと繋がってしまうので、実際に行って、そのステレオタイプを崩すこともすごい大事なことだと思う。ほら、日本に来る外国人も日本についてのステレオタイプを抱きながらここに来て、だからこそ、強いカルチャーショックを受けてしまったりする。それでも日本に来たからこそ、それってステレオタイプだよって理解できるようになったから、それはそれで良かったと思ってます。」

―今後、イタリアもしくは日本でやりたいことはありますか?
「日本文学はイタリア語に翻訳されているものも多いんですが、今は大学で勉強した文学を自分の頭の中で解釈したり、翻訳のことを考えたりするのが、すごく楽しい。でも、わたしの通っている大学は女子大だからか、箱入り娘がすごく多いんです。しかもわたしの在籍している日本語日本文学コースでは外国人はわたししかいない。だから、もしいつか今後もこの大学にいることがあれば、わたしがこの大学で教えて、もっと積極的な人間を育てたいなって。もちろんずっとじゃなくていい、一時的に他の国を見て欲しいってできるだけ伝えたいんです。みんないろんなバックグラウンドがあると思うんですが、もしいつか先生になったら、なにかできるかなって思っています。」

―レティだから示せる世界を、どんどん日本人にも見せてあげていってほしいです。ありがとうございました!

札幌ー2013年の雪祭り
(札幌雪祭りにて 2013年)

[ライター:立花実咲(@misakichie19)]

[Letizia Guarini (レティツィア・グアリーニ): 1985年5月25日 北イタリアのミラノ生まれ、南イタリアのポテンツァ育ち。18歳のときにナポリに移住し、日本文化の勉強を始めた。日本文学の勉強を続けるために2011年に来日。現在大学院生で、女性文学を研究している。]
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Misaki Tachibana

Misaki Tachibana

富士山の麓で生まれ、今は日本文学を勉強中。好きな作家は川上未映子と堀田善衛。おばあちゃんになったら、国内外問わず、山の中で書道の先生をやるのが小さい頃からの夢です。



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